(従来型の)得意先マスタ
5.7 (従来型の)得意先マスタ
7. (従来型の)得意先マスタ
顧客(商品やサービスを購入してくれる相手)に関する情報を一元的に管理するためのマスタデータです。
販売や会計で必要となる取引先情報がまとめられています。
できること
- 得意先の基本情報(住所、連絡先など)を登録・管理できる
- 販売エリア単位での条件(価格条件や出荷条件など)を設定できる
- 会社コード単位での会計関連データ(勘定コードや支払条件など)を管理できる
目的
-
得意先との取引を正確かつ効率的に処理するために、必要な情報を部門ごとに整理して管理する
- 営業部門:販売・出荷に必要な情報を利用
- 経理部門:請求や入金処理に必要な情報を利用
得意先マスタのデータは、次の 3 つのデータで構成されています
① 販売エリアデータ:販売組織・流通チャネル・部門ごとの取引条件(価格、担当者など)
② 一般データ:住所、電話番号、取引先名など、会社全体で共通して使う情報
③ 会社コードデータ:会社ごとの会計条件(支払条件、勘定設定など)
得意先マスタ・①販売エリアデータ
販売に関する条件や役割 を管理するデータです。
「どの販売組織 × どの流通チャネル × どの製品部門」で取引するかを設定します。
(この組み合わせを販売エリアと呼びます)
できること
- 得意先ごとに 販売条件や取引ルール を設定
- 受注、出荷、請求といった販売プロセスに自動反映
- 取引先の役割(受注先、出荷先、請求先、支払人など)を登録・管理
ポイント
- 販売エリアデータは「受注」「出荷」「請求伝票」「取引先機能」の 4 つのタブで整理・構成されている
- 取引先機能では「受注先・出荷先・請求先・支払人」の 4 つは後続処理に必要なため、必ず指定
※マスタで定義された内容が初回に提案されるが、発注処理中に異なる取引先を指定することも可能
得意先マスタ・②一般データ
一般データは販売組織や会社コードなどの組織単位に依存せず
販売と会計の両方で共通して使われる基礎データです。
できること
- 住所・連絡先などの基本情報を一元管理できる
- 販売管理や会計管理など、複数モジュールで共通利用できる
目的
- 組織に依存しない情報をまとめることで、重複入力を避け、データの整合性を確保する
- 会社全体で統一されたビジネスパートナー情報を使えるようにする
情報タブの構成
住所、管理データ、支払処理、マーケティング、荷渡ポイント、輸出データ、取引先担当者
「一般データ」は、得意先マスタという大きな括りの中の 1 つのテーブルです。
主に名称・住所などの基本情報を管理しておくテーブルです。
このデータはモジュール共通になっているため、SD 担当者がメンテした情報を FI 担当者が使用することになり、
FI 担当者が変更すると SD 担当者にも影響を受けることになります。
これをクライアント依存の情報テーブルといいます。
得意先マスタ・③会社コードデータ
会計管理に関連するデータで、会社コードごとに管理されるデータです。
各会社コードに固有の会計設定や取引条件を登録します。
できること
- 会社コードごとに異なる会計管理の設定が可能
- 勘定コードや支払条件など、会計処理に必要な情報を保持できる
目的
- 会社ごとの法的要件や会計処理ルールに対応するため
- 正確な財務会計処理とレポート作成を行うため
情報タブの構成
- 勘定コード管理、支払処理、連絡文書、保険