複合代入演算子

5.3 複合代入演算子

 先ほどの 5.1.5 のサンプルプログラム「AssignmentOperator1.java」では、「変数に同じ変数を使った式を代入する」という文が出てきました。
 Java プログラムでは、これをもっと簡単に書く演算子が用意されています。それが「複合代入演算子」と呼ばれるものです。

表 5.3.1 : 複合代入演算子


 基本文法は下記のとおりです。

5.3.1 複合代入演算子を使ったプログラム

 「AssignmentOperator2.java」を、複合代入演算子を用いて書き換えます。
 少々わかりづらいかもしれませんが、サンプルプログラムを作成しながら、イメージを掴んでいきましょう。

① ソース・フォルダー :myproj_intro/src
② パッケージ :jp.co.f1.intro.ch5
③ 名前 :AssignmentOperator2
④ 作成するメソッド・スタブの選択:public static void main(String[] args) にチェックを入れる

➢ AssignmentOperator2.java

package jp.co.f1.intro.ch5; 
	
public class AssignmentOperator2 {
	
   public static void main(String[] args) {
	
      //加算用の値を管理する変数 
      int plus = 10; 
      plus += 5; 
      System.out.print("plus += 5 の結果、変数 plus の値は、"); 
      System.out.println(plus); 
	
      //減算用の値を管理する変数 	
      int minus = 10;       	
      minus -= 5; 
      System.out.print("minus -= 5 の結果、変数 minus の値は、"); 
      System.out.println(minus); 
	
      //乗算用の値を管理する変数 	
      int multiply = 10; 
      multiply *= 5;
      System.out.print("multiply *= 5 の結果、変数 multiply の値は、"); 
      System.out.println(multiply); 
	
      //除算用の値を管理する変数 
      int divide = 10; 
      divide /= 5; 
      System.out.print("divide /= 5 の結果、変数 divide の値は、"); 
      System.out.println(divide); 	
	
   }
} 

実行結果

解説

 このサンプルプログラムは、「AssignmentOperator1.java」の 9、15、21、27 行目の式を複合代入演算子を使って書き換えています。下記の 2 つの文は、全く同じ意味、同じ結果となります。

➢ AssignmentOperator1.java
    9: plus = plus + 5;

➢ AssignmentOperator2.java
    9: plus += 5;

 そのほか、減算、乗算、除算も同様に、複合代入演算子に置き換えました。

5.3.2 剰余の複合代入演算子を使ったプログラム

 剰余の複合代入演算子を使った演算を行い、結果を出力します。

① ソース・フォルダー :myproj_intro/src
② パッケージ :jp.co.f1.intro.ch5
③ 名前 :AssignmentOperator3
④ 作成するメソッド・スタブの選択:public static void main(String[] args) にチェックを入れる

➢ AssignmentOperator3.java

package jp.co.f1.intro.ch5; 
	
public class AssignmentOperator3 {
	
   public static void main(String[] args) {
	
      // 剰余用の値を管理する変数 
      int surplus = 11; 
	
      //「surplus」を「5」で割った余りを、「surplus」に代入 
      surplus %= 5; 
	
      System.out.print("surplus の値は、"); 
      System.out.println(surplus); 	
	
   }
} 

実行結果

解説

 変数 surplus の値である 11 を 5 で割った余りの 1 を、変数 surplus に代入します。
    11: surplus %= 5;

表 5.3.2 : 複合演算子を使った剰余



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