(従来型の)得意先マスタ
5.6 (従来型の)得意先マスタ
6. (従来型の)得意先マスタ
得意先マスタのデータは、一般データ、販売エリアデータ、会社コードデータのカテゴリに分類されます。
①販売エリアデータ
販売管理に関連するデータです。
販売エリアデータはそれぞれの販売エリア(販売組織、流通チャネル、製品部門)ごとに
個別のデータを持ちます。
②一般データ
販売管理と会計管理で共通して使用するデータです。
データが重複するのを防ぐために、一般データは一か所で保存されます(クライアント依存)
③会社コードデータ
会計管理に関連するデータです。
会社コードデータはそれぞれの会社コードごとに個別のデータを持ちます。(会社コード依存)
「得意先マスタ」とまとめて説明していますが、
実はこれも、複数のテーブルで構成されているものであることを理解していただければと思います。
マスタ登録画面では、タブごとに保存されるテーブルが異なるように設計されています。
そしてテーブルごとに依存するキーが会社コードだったり、販売エリアだったり様々です。
また得意先マスタは、S/4HANAになって「BPマスタ」という、
より大きなテーブルで一元管理されるようになりました。
本資料では従来型の得意先マスタで説明していますが、
S/4HANAでもBPマスタを介して得意先マスタに情報が保存されるので問題ありません。
得意先マスタ・①販売エリアデータ
では得意先マスタの、販売エリアデータについて詳しく見ていきましょう。
得意先マスタの「販売エリアデータ」は、受注、出荷、請求伝票、取引先起動の
それぞれのタブで構成されています。
-
販売エリアデータは、販売エリア(販売組織、流通チャネル、製品部門)ごとに
様々な方法で更新することができます。 -
取引先機能は受注先、出荷先、請求先および支払人は必須機能であり、
後続処理のために受注伝票で指定しておく必要があります。(初回はマスタ提案あり)
受注処理中にそれぞれ異なる取引先を指定することもできます。
得意先マスタ・②一般データ
では得意先マスタの、一般データについて詳しく見ていきましょう。
販売管理と会計管理に関連する得意先マスタの一般データを更新するために、
データ項目はいくつかのタブによって分類されています。
- 一般データは組織に依存しない販売・会計共通のデータです。
- 得意先マスタの一般データは、住所、管理データ、支払処理、マーケティング、荷渡ポイント、輸出データ、取引先担当者のタブで構成されています。
「一般データ」は、得意先マスタという大きな括りの中の1つのテーブルです。
主に名称・住所などの基本情報を管理しておくテーブルです。
このデータはモジュール共通になっているため、SD担当者がメンテした情報をFI担当者が使用することになり、
FI担当者が変更するとSD担当者にも影響を受けることになります。
これをクライアント依存の情報テーブルといいます。
得意先マスタ・③会社コードデータ
次は同じく得意先マスタの、会社コードデータについて詳しく見ていきましょう。
会社コードデータには、得意先の会計管理に関連するデータが含まれており、
データ項目はいくつかのタブによって分類されています。
- 会社コードごとに、個別の会社コードデータを更新できます。
- 得意先マスタの会社コードデータは、勘定コード管理、支払処理、連絡文書、保険のタブで構成されています。
これらの項目は、FI(財務会計)モジュールの担当が管理していることが多いです。