ショートダンプ、拡張構文チェック
16.5 ショートダンプ、拡張構文チェック
5. ショートダンプ、拡張構文チェック
ABAPプログラムが強制終了した場合、その原因を特定する方法について、および詳細な構文チェックについて説明します。
ここでは、ショートダンプと、拡張構文チェックについて説明します。
ショートダンプとは
ABAPプログラム実行時に強制終了することを、ショートダンプといいます。
ショートダンプが発生した場合、ABAP実行エラー(トランザクションコード:ST22)を使用して、原因を特定していきます。
ショートダンプの確認の操作手順
以下の操作手順で、ショートダンプの内容を確認し、エラー原因を特定していきます。
① トランザクションコード:ST22を入力し、ショートダンプの内容確認画面を起動します。
本日発生したショートダンプを照会したい場合、 [本日]ボタンをクリックします。
補足:選択条件に条件を入力し、 [開始]ボタンをクリックすることで、
条件に合ったショートダンプを照会することもできます。
③ 一覧が表示されます。時間から対象を特定し、行を選択します。
④ [テキスト長(照会)]ボタンをクリックします。※ダブルクリックでも可
⑤ エラー内容を確認します。
⑥ ソースコード抜粋を選択します。
ショートダンプが発生する箇所が「>>>>>」で表示されます。
どこでショートダンプが発生するかを確認することできます。
この例ですと、データ型I(4 バイト整数)で定義された変数に、文字「#」を代入したことが原因でショートダンプが発生した、と判明しました。
拡張構文チェックとは
ABAPプログラム拡張構文チェック(トランザクションコード:SLIN)を使用して、通常の構文チェックより細かいチェックを行うことができます。
使用していない変数やサブルーチン、古い命令を使用していないかなどをチェックすることができます。
ABAPプログラム拡張構文チェックを実行すると、エラーと警告が出力されます。
出力された内容を確認して修正していきます。特にエラーになっている項目は、すべて修正しなければなりません。
拡張構文チェックの操作手順
以下の操作手順で、拡張構文チェックをおこない、構文エラーを探していきます。
① トランザクションコード「SLIN」を入力し、拡張構文チェック機能を起動します。
② プログラムIDを入力します。
③ [実行]ボタンをクリックします。
④ 内容を確認したい項目にカーソルを合わせます。
⑤ [結果照会]ボタンをクリックします。
⑥ メッセージを確認して、ABAPプログラムを修正していきます。