移送依頼
6.3 移送依頼
移送依頼とは
移送依頼とは
SAPシステムの変更を異なる環境に適用する仕組みのことを移送といいます。
移送を行うには、移送依頼が必要になります。
SAPシステムの移送とは
SAPシステムの移送とは
移送とは、開発した資源(プログラムやカスタマイズなど)を各環境へ反映することです。
SAPシステムにおいて移送を行う場合は、SAPのシステム構成はスリーランドスケープが基本形であること、また、SAPにおけるクライアントという概念・仕組みを覚えとく必要があります。
※スリーランドスケープは、「3システムランドスケープ」、単に「ランドスケープ」と呼ぶこともあります。
ここでのランドスケープは「システム構成」と言い換えていただいてOKです。
ランドスケープとは
ランドスケープとは
ランドスケープとは、システムを安定稼働させるためのシステム構成のことを指します。
SAPはスリーランドスケープ構成を推奨しています。
※次のページのイメージ図を参照
スリーランドスケープ構造
スリーランドスケープのメリット
メリット
・本番機上でのバグを未然に防ぎつつ効率的な開発が可能
本番機以外で開発とテストを行うため、本番機での実装においてバグを未然に防げます
・開発とテストを同時並行でできる
検証機があるため、開発機でプログラミング中でも検証機でテストができます
・移送のテストができる
「開発機→検証機」の移送は本番機移送の検証となります
・業務ユーザの練習環境ができる
本番機で試してみる、という危険を防ぐことができます
クライアントとは
クライアントとは、
SAPでは、1つのシステム上に複数の環境を定義することができます。
この複数の環境をSAPではクライアントと呼びます。
クライアントのメリット
メリット
・サーバを複数持つ必要がない
移送依頼タイプのクライアント依存/非依存について
前述にて移送依頼タイプには、2種類があると説明しました。
その際の特徴に記載したクライアント依存/非依存について説明します。
クライアント依存?/非依存?
クライアント非依存?
クライアント非依存とは、全てのクライアントに共通する資源のことです。
クライアント依存?
クライアント依存というのは、そのクライアントでのみ変更が反映される資源です。
ABAPエディタ
4.1 ABAPエディタとは
4.2 ABAPプログラムの登録をしてみよう
4.3 Hello ABAP!を表示するプログラムを作成してみよう!
ABAPエディタとは
ABAPエディタとは
ABAPの実行可能プログラムのコーディングができる画面です。
ABAPエディタ(トランザクションコード:SE38)からは、
プログラムのコピーやプログラムの実行を行うことが可能です。
ABAPプログラムの登録をしてみよう
1. ABAPプログラムの登録は、 ABAPエディタ(トランザクションコード:SE38)を起動して行います
2. プログラムIDを入力します。
3. 「登録」ボタンをクリックします。
※プログラム名は、YまたはZ始まりで登録を行います。
【入力内容】
ZR_ユーザーID_S001_yyymmdd_氏名(ローマ字)
例 ZR_ALL001_S001_20220101_KANDA
ソースコード
4. 属性を入力します。
5. 「保存」ボタンをクリックします。
【入力内容】
実行可能プログラム
※後述でタイプについて説明
テストプログラム
6. 「ローカルオブジェクト」ボタンをクリックします。
7. 「保存」ボタンをクリックします。
8. 「終了」ボタンをクリックします。
Hello ABAP!を表示するプログラムを作成してみよう!
1 ABAPエディタ(トランザクションコード:SE38)を起動し、前述で登録したプログラム名を入力
2 「変更」ボタンをクリックします。
3 ABAPエディタ画面が表示される
プログラムの作成目的や機能概要、変更履歴を記述する領域です。
プログラムの使用するオブジェクトや一覧書式のオプションを指定できます。
削除することはできません。
4 以下のコードを記入してみよう!
5 「チェック」ボタンをクリックして構文エラーがないかチェックしよう!
6 構文エラーを確認し、修正しよう!
11 「有効化に成功するとプログラムIDの横のステータスが「有効」になります。
12 「直接処理」ボタンをクリックしてしよう!
13 実行結果を確認しましょう。
上記のような結果が表示されていれば成功です。