文字列の連結

6.3 文字列の連結

 「+」という演算子は算術演算子の加算(足し算)に使われますが、文字列を結合するときに使用することもできます。ここでは、文字列連結(結合)としての+演算子の使い方を学習します。

6.3.1 文字列連結を使ったプログラム

ソース・フォルダ:/Desktop/Python入門テキスト
ファイル名    :第6章.ipynb
アクセスURL   :http://localhost:8888/notebooks/Desktop/Python入門テキスト/第6章.ipynb

➢ 第6章.ipynb/ 6.3.1 文字列連結を使ったプログラム

	name = ‘佐藤’
	gender = ‘男性’
	 
	print(‘お名前:’ + name)
	print(‘性別:’ + gender)
	 
	

実行結果

解説

 1、2行目で、計算に使用するstr型の変数を宣言すると同時に値を代入しています。
   1: name = ‘佐藤’
   2: gender = ‘男性’

 4、5行目にて、str型の変数name、genderと文字列を結合した値を出力しています。
   4: print(‘お名前:’ + name)
   5: print(‘性別:’ + gender)

6.3.2 int型とstr型の計算|データ型の変更

 算術演算子について学んできましたが、Pytyonでは数値(int型)と文字列(str型)の計算はできません。そのため文字列と数値を連結(計算)したい場合は、必ずどちらかのデータ型を、もう一方と同じデータ型へ変更した上で、連結(計算)を行います。
 データ型の変更は、整数(int型)から文字列(str型)に変換するときstr関数、文字列から整数に変換するとき、int関数が用いられます。

※関数とは
あらかじめ決められた処理を実行するための仕組みを関数と呼びます。今まで扱ってきたprintも『値を表示する』といった機能の関数です。関数について詳しくは「第10章 便利な関数を使おう」を参考にしてください。

6.3.3 文字列と数値の計算プログラム

 では早速ですが、str型とint型の連結(計算)を行うためのプログラミングを確認していきましょう。

ソース・フォルダ:/Desktop/Python入門テキスト
ファイル名    :第6章.ipynb
アクセスURL   :http://localhost:8888/notebooks/Desktop/Python入門テキスト/第6章.ipynb

➢ 第6章.ipynb/ 6.3.3 文字列と数値の計算プログラム

	#int型の変数を宣言
	age = 25
	num1 = 5
	
	#str型の変数を宣言
	num2 = ‘10’
	
	#str関数を用いて文字列連結を表示
	print(‘佐藤さんの年齢は’ + str(age) + ‘歳です。’) 
	
	#int関数を用いて計算結果を表示
	print(num1 + int(num2))
	

実行結果

佐藤さんの年齢は25歳です。

15

解説

 2、3行目ではint型の変数、num1、ageを宣言しましたが、6行目ではクォーテーション’’を使用することでstr型の変数num2を宣言しています。

	#int型変数を宣言
	age=25
	num1 = 5
	 
	#str型変数を宣言
	num2 = ‘10’
	

 9行目では文字列とint型の変数ageの連結を行うために、変数ageをstr関数でstr型にデータ型を変更した上で、連結を行っています。
   9: print(‘佐藤さんの年齢は’ + str(age) + ‘歳です。’)

図 6.3.3.1 :int型からstr型への変更

 反対に12行目では数値の計算を行うため、str型のnum2をint型へ変更した上で出力を行っています。
   12: print(num1 + int(num2))

図 6.3.3.2 : str型からint型への変更

ポイント

●演算子の主な優先順位ルール
 *演算子と/演算子は、+演算子と-演算子より優先順位が高いため、先に評価される。
 括弧演算子は+演算子、-演算子、*演算子、/演算子より先に評価される。
 +演算子、-演算子 → *演算子、/演算子 → 括弧演算子 順に優先順位が高い。
 優先順位が同じ場合は、左側から右側順に評価される。例えば、+演算子が2つある場合は左側の+演算子が先に評価される。

●文字列と数値の計算を行う際には、片方のデータ型へ揃える必要がある。
 数値を文字列の連結に含める場合は、str関数にてstr型へ変換する。
 str型の変数を数値計算に含める場合は、事前にint関数にてint型へ変換する。


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