コンストラクタについて
3.1 コンストラクタについて
クラスの中には変数とメソッドの他に、コンストラクタと呼ばれるものを定義することができます。本節では、コンストラクタの仕組みについて詳しく説明していきます。
3.1.1 コンストラクタについて詳しく知る
コンストラクタ(constructor:構築者)とは、クラスからオブジェクトを作成した際に、自動的に実行される特殊なメソッドのことで、変数の初期化などを主に行います。
コンストラクタの特徴- 名前が「__init__」の特殊なメソッド
- 戻り値が無く、必ず第一引数(self)を従える特殊なメソッド
- コンストラクタ内で宣言された変数(インスタンス変数)を初期化する特殊なメソッド
- オブジェクト作成時に必ず呼ばれる特殊なメソッド
コンストラクタは、オブジェクト作成時に必ず呼ばれる特殊なメソッドです。この必ず呼ばれる特性を活かし、インスタンス変数(コンストラクタ内で宣言された変数)の初期化を行わせます。オブジェクト作成時にインスタンス変数の値を指定できる、つまりオブジェクトごとに固有の初期値を持たせることが可能になります。
クラスを利用する他のクラスから見れば、そのクラス内の専用の初期化メソッドを呼び出したり、別途初期化の為の処理を行う必要がなくなります。
ポイント
- クラスにはオブジェクトを生成する時に、自動で必ず呼び出されるコンストラクタ機能を持っている。
では次の節でそのコンストラクタを利用するには、どのように行えばよいかを説明していきます。