第1章 はじめの一歩
1.3 Webについて
PHPについて学習する前に、PHPが活躍する場所であるWebページのWWW(World Wide Web)についても知っておきましょう。WWWを簡単に説明するとWebページをネットワーク上で利用するための仕組みのことです。
1.3.1 インターネットの住所(URL)について
私たちはインターネットを利用して様々なWebページにアクセスします。その際はWebブラウザのアドレスバーにURL (Uniform Resource Locator)というインターネット上の住所を示す情報を指定したり、Webページ上にあるハイパーリンク(URLが設定されています)をクリックすると、目的のWebページへいくことができます。
URLとは以下のような表記のことを言います。
http://www.kanda-it-school.com/index.php
上記のURL(神田ITスクールのオフィシャルサイト)はインターネット上に存在する情報がどこにあるかを表しています。WebブラウザからURLを指定することで、「どこそこのサーバにある、なになにのファイル」というように目的の情報を特定することができます。
一般的なURLは図1.3.1のような構造を表しています。
図 1.3.1: URLの基本構成
ところで、最後のファイル名が省略された形のURLを見たことがないでしょうか?
http://www.kanda-it-school.com/
上の図の①と②までのURLでアクセスされた場合には、Webサーバの設定で任意の別のファイルへアクセスするようにもできます。当スクールでは③のファイル名が省略されてもindex.phpページの画面を表示するように設定を行っています。
1.3.2 Webページを見ることができる仕組み
私たちが利用しているWebブラウザで何気なくURLを入力したり、画面上のリンクをクリックしたりしている時にはWebサーバと通信(データの交信)が行われているのです。
前項で学習しましたがURLには、サーバ名とファイル名が含まれており、Webブラウザからアクセスした時には、そこで指定したサーバに対してファイルを下さいという要求を行っています。要求されたWebサーバは該当のファイルデータを、Webブラウザに応答として送信します。指定のファイルがあれば該当のWebページが表示されますが、無い場合はエラー画面になってしまいます。
この時のWebブラウザからの要求をHTTPリクエストといい、対してWebサーバからの応答をHTTPレスポンスといいます。HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)とは通信方式の1つだと軽く覚えておいて下さい。
図 1.3.2: WebブラウザとWebサーバの通信
1.3.3 静的なページと動的なページ
HTML文書のみで記述されたWebページは、ファイルを入れ替えたり修正しない限りは内容が変わることはありません。Webブラウザから何度Webページへアクセスしても、常に同じ内容が表示されるようなページのことを「静的なページ」と呼びます。
逆に状況(アクセス時間等)によって表示内容が変化するページは、プログラム(PHPなど)によって生成されます。その生成されたHTMLデータが変化することでアクセスする度変わるようなWebページになります。このようなページを「動的なページ」と呼びます。
Webブラウザへ表示する内容を自由に変えられると言うことが「プログラム(PHPで)を行う意味」と言えます。
図 1.3.3: 静的なページと動的なページの違い