第8章 デバッグ方法を知っておこう
8.1 バグとデバッグについて
プログラミングで間違った記述をしてしまい、エラーを起こしたことがある人がほとんどのはずです。そんなプログラムの誤りのことをコンピュータプログラムでは「バグ」と呼びます。また、バグを起こしてしまった場合になかなか原因が分からず、プログラムの修正に苦労した経験を持つ人もいるのではないでしょうか。このようなプログラムのバグを取り除き修正することを「デバッグ」といいます。
8.1.1 バグの分類と基本的な対処方法
バグを分類すると以下の2つに分けることができます。
- 構文ミスでのバグ(正しいPHP構文の記述方法ができていない)
- ロジックミスでのバグ(仕様通りの処理を作成できていない)
構文ミスの場合はプログラムを実行すると、Web画面にエラーメッセージと共に間違いの箇所(ファイル名と行番号)を示してくれます。その情報を元に修正を行えば簡単に修正は行えるはずです。
図 8.1.1: 構文ミスでのエラーの例
ロジックミスの場合は原因を発見することは難しくなります。その理由としては正確な動作を行っているかは作成するプログラムによって内容が変わるため、間違っているのか合っているのかを判断し難いためです。
そのような場合、以下で示す方法を利用すると、作成したプログラムが正しい動作を行っているかを確認することができます。
① 画面に情報を表示するデバッグ方法
情報とは扱っているデータ自身や、想定している条件分岐の各ルートを通ったかを証明するメッセージ出力などを指します。この方法については、次の8.2節で説明します。
② Eclipseのデバッガーを利用するデバッグ方法
デバッガーとはプログラムのバグの発見や修正を支援するソフトウェアのことを言います。
①でもバグが発見できない場合に利用しますが、初めからデバッガーを利用しても構いません。当スクールの開発環境のEclipseにはデバッガーが標準で組み込まれており、いつでも利用可能な状態になっています。8.3節でデバッガーを利用した、デバッグ方法を詳しく説明していきます。