GLBPについて
GLBPについて
負荷分散が容易にできる
GLBP(Gateway Load Balancing Protocol)は、デフォルトゲートウェイを冗長するためのCisco独自のプロトコルです。
HSRPと違い、1つグループで複数のデフォルトゲートウェイつまりは仮想IPアドレスを割り当てることができるので、負荷分散を容易に行うことができます。
HSRPでは仮想IPアドレスに対して一つの仮想MACアドレスが割り当てられましたが、GLBPでは複数の仮想MACアドレスが割り当てられます。
クライアントは同じ仮想IPアドレスをデフォルトゲートウェイ指定しているのに関わらず、それに対応する仮想MACアドレスが複数、存在するということです。
同じデフォルトゲートウェイを宛先として転送でも、複数の仮想MACアドレスに分散され、結果、仮想MACアドレスごとに対応するルータが違うので、容易に負荷分散が実現できます。
各ルータの役割
GLBPでは、ルータは以下のように役割で分類されます。
- AVG(Active Virtual Gateway)：プライオリティ値が最も高いルータ。クライアントからのARP応答、ルータ(AVF)への仮想MACアドレスの割当を行います。
- AVF(Active Virtual Forwarder)：AVGによって仮想MACアドレスを割り当てられたルータ。グループ内におけるパケットの転送処理を行います。また1グループで最大4つのAVFを設けることができます。
仮想MACアドレスについて
異なる複数の仮想MACアドレスは、1グループ4つまで使用することができ、またGLBPグループは最大で1024個まで作成できます。
仮想MACアドレスの表示形式は、以下の通りです。
00-07-B4-00-XX-YY
XXにはグループ番号、YYの部分にはMACアドレスの番号を使用します。