データの参照と更新
2.1 データの参照と更新
前章ではJDBCを利用したデータベースの接続方法について学習しました。本章ではデータベース接続後のデータの操作方法について学習していきますが、実際のプログラムを作成する前に、操作を行う際に利用する2つのメソッドの違いについて学習します。
2.1.1 executeQuery()メソッドとexecuteUpdate()メソッドの違い
以下の図は1章でデータベースにアクセスする流れについて説明した際に利用した図の一部を抜粋した図です。
この図を見るとデータ操作の準備から操作を行う流れが2つにわかれていることが確認できます。
図 2.1.1 データ操作の流れイメージ(図1.3.1からの抜粋)
JDBCを利用してデータの操作を行う場合、SQL文を送信するためのメソッドを利用します。
SQL文には参照系(SELECT文)と更新系(INSERT文、UPDATE文、DELETE文)の2種類が存在します。そのためSQL文を送信するためのメソッドも、参照系のexecuteQuery()メソッドと更新系のexecuteUpdate()メソッドの2種類が存在します。2つのメソッドには以下の違いがあります。
・ executeQuery()
SELECT文を実行する場合に利用します。
戻り値には、結果セット(検索結果データ)をResultSet型のオブジェクトとして返します。
・ executeUpdate()
INSERT文、UPDATE文、DELETE文を実行する場合に利用します。
戻り値には、更新されたレコードの行数をint型の数値として返します。
各メソッドを利用したプログラムは、2章の各節で学習していくことになりますので、ここでは違いについて覚えておいて下さい。