メソッドとは
10.1 メソッドとは
Javaのメソッドとは、プログラムに行わせる動作(処理)の集まりを記述したもの、または、その動作の集まりを呼び出す記述部分を指します。
Javaには、様々な動作を行うメソッドが既に用意されていて、文字列を扱う場合にはStringクラスに用意されたメソッド、キーボードからの入力を行う場合には、Scannerクラスに用意されたメソッドといったように、プログラムに行わせる動作の目的に応じて、必要なメソッドを呼び出し使用することができます。また、目的に合ったメソッドが存在しない場合には、自分でその目的に合ったメソッドを作成することもできます。
メソッドの動作は呼び出した時点で自動的に行われるので、メソッドの内部処理がどのように記述されているのかを知らなくても、簡単に利用することができます。
図 10.1.1 : あらかじめ用意されているメソッドの呼び出しイメージ
10.1.1 サンプルプログラムで使用したメソッド
実は、本テキストでこれまで作成してきたサンプルプログラムでは、いくつものメソッドを使用していました。例えば、文字列を表示させる「printメソッド」や「printlnメソッド」、キーボード入力したint型の数値を取得する「nextIntメソッド」、文字列をint型に変換する「Integer.parseIntメソッド」などです。
このように様々な機能を持ったメソッドがJavaでは既に用意されており、それらのメソッドを呼び出すことで、実際に内部で行われている複雑な内容は意識することなく、簡単に処理を行うことができます。このようなJavaの既存のメソッドは、Java API(Application Program Interface)と呼ばれるドキュメントにまとめられており、web上で以下のURLにアクセスすることで確認できます。
http://docs.oracle.com/javase/jp/6/api/
Java APIのメソッドの使い方は、10.5節で紹介します。