時刻同期をするプロトコル(NTP)

ネットワークを構築する上で、ネットワーク内の各機器に時刻を同期させる(同じ時刻に合わせる)ことは大切です。時刻が揃っていないと、何か障害が発生した際にログを確認しても、いつ障害が発生したのか特定できなくなるからです。

しかし手作業で各ネットワーク機器の時刻を揃えるのは、現実的ではありません。手間もかかる上に誤差なく設定するのは不可能に近いからです。

そこで各機器の時刻を正確に同期させるためのプロトコルとして、NTP（Network Time Protocol）があります。

またNTPでは、正確な時間を管理するNTPサーバと、NTPサーバを介して時間の同期をするNTPクライアントで構成されます。

NTPクライアントが送信元として、NTPサーバと通信する際、宛先ポート番号、送信元ポート番号、それぞれにポート番号123を使用します。

NTPサーバは、各階層によって何階層にも分かれており、この階層構造をstratumと呼びます。

この階層は最上位のNTPサーバをstratum1とし、その直下のサーバがstratum2、それより更に下層のサーバがstratum3と続いていきます。

最上位のNTPサーバは、原子時計、GPSなどを介して正確な時刻を取得しており、それより下位のNTPサーバは自身より上層のNTPサーバから、時刻を取得することで、各階層のNTPサーバが時刻同期できる仕組みです。