文字列の扱い方
4.2 文字列の扱い方
Pythonを始め、多くのプログラミング言語では、文字列を扱う際、プログラムに文字列であることを認識させる必要があります。
4.2.1 文字列の表し方
Pythonではコード上で文字列を扱う際には、シングルクォーテーション(’ )またはダブルクォーテーション(“)で、文字列の前後を囲わなければなりません。
図 4.2.1.1:文字列の規則
4.2.2 注意点
基本、プログラムは半角英数字で構成されるため、ひらがなや漢字のような全角文字は、文字列やコメント(※4.4コメント[2ページ]を参照)以外で使用してはいけません。
また半角英数字に統一されていた場合でも、文字列かどうかをシングルクォーテーション(またはダブルクォーテーション)で正しくプログラムに認識させないと、プログラム実行時のエラーの原因になります。
そこで文字列を扱う際の注意を以下にまとめました。
1. 文字列の開始と終わりのクォーテーションを付け忘れない
図 4.2.2.1:文字列扱いの失敗の凡例①
例えば上図のように、二つある内のどちらかのクォーテーションを付け忘れると、エラーの原因になりかねません。
図 4.2.2.2:文字列扱いの成功の凡例①
そのため上図のように、文字列の前後でクォーテーションを付け忘れないようにする必要があります。
2. 前後の記号を一致させる
図 4.2.2.3:文字列扱いの失敗の凡例②
また上図のようにクォーテーションの記号が統一されていないとエラーの原因になりかねません。
図 4.2.2.4:文字列扱いの成功の凡例②
そのため上図のように、必ずシングルクォーテーションかダブルクォーテーションかどちらかに統一させましょう。
3. クォーテーションは半角を使用する
図 4.2.2.5:文字列扱いの失敗の凡例③
また上図のようにクォーテーションやダブルクォーテーションに全角文字を使用するとエラーの原因になりかねませんので、文字列を扱うシングルクォーテーションまたはダブルクォーテーションには必ず半角を使用するようにしましょう。
4.2.3 文字列を出力してみよう!
文字列の扱い方について学んだところで、文字列の出力方法について説明します。文字列に限りませんが、文字列の出力を行う際には、print関数を使用します。
print関数は、printに続くカッコの中身(引数として指定した値)を、結果として画面に表示させるためのものです。
※引数については「10.2.1引数と戻り値について[2ページ]」にて詳しく説明します。
上記の凡例の通り、print関数に文字列として値を指定する場合には、クォーテーションまたはダブルクォーテーションで囲う必要があります。
1. 二つの文字列の同時出力
またprint関数を使用すると、実行結果では改行される仕組みとなっているので、続けてprint関数を使用すると次の行に実行結果が反映されます。
しかし上記の凡例のように内容が続いている場合、改行せずに異なる文字列が同じ行で出力されるのが好ましいはずです。
そこでprint関数では、改行なしで複数の値を出力する場合、値と値の間をカンマ( , )で区切ることで、複数の値を同じ行に出力することができます。
凡例
print(‘私の名前は’, ‘太郎です。’)
実行結果
私の名前は 太郎です。
2. 数値と文字列の同時出力
Pythonでは、数値(数字だけの値)を扱う場合、クォーテーションやダブルクォーテーションを付けると文字列として扱われますが、付けなければ数値として扱われるため、必ずしも付ける必要はありません。
また数値と文字列は、別のデータ型(※5.1データ型の種類[2ページ]を参照)として扱われますが、同時に出力することも可能です。
凡例
print(‘私の年齢は’, 23, ‘歳です。’)
実行結果
私の年齢は 23 歳です。
3. endオプション
続いてprint関数でよく使用するendオプション紹介します。
print文にendオプションを使用すると、設定値に指定した値が、文字列の後に付与されます。
4. sepオプション
最後にprint関数でよく使用するsepオプションを紹介します。
これまで扱ってきたprint文ではカンマ( , )区切りによって、連続した文字列を出力すると文字列と文字列の間に、空白(スペース)があります。
この文字列と文字列の間の空白の代わりに、特定の文字列を指定できるのがsepオプションです。