Core Data Services の背後にある意図の理解

1. Core Data Services の背後にある意図の理解

1. Core Data Services の背後にある意図の理解

元々SAPでは、データを定義、読込、および操作する方法としてSQLをサポートしています。
近年では、SQLに加えて使いやすさを促進するために、より高度なモデル※が導入されてはいるが、利用するにあたりデータを出す側と受け取る側でのテクノロジーが異なりアプリケーション開発者は苦労していました。

※高度なモデルの例:Odata EDMモデル、BOフレームワーク等
⇒そのため、SAPは、自社が提供する様々なプラットフォームにおいて同じテクノロジーとして利用できる
Core Data Services(CDS)と呼ばれるサービスを導入しました。

アプリケーション開発者がCDSビューを利用する利点

  • ABAPプログラムからも利用でき、 コード・プッシュダウンもサポートされています。
    従来では重くて出来なかった処理も、データベース層にて処理されデータ転送量が最小限となり実現可能となっています。
  • ABAPのソースも簡素化されます。
    従来『データをアプリケーション層に一度全部もってきて、ABAP側でLOOPしながらデータ編集する。』といったこともデータ編集をCDSビューで作成することによりABAP側では、CDSビューを呼び出すだけとなります。
  • データモデリングとしても利用できます。
    CDSは単にビューという位置付けだけはなく、データモデリングを行うものとなります。
    Annotationを利用することで、UIをFiori Smart Templateにて自動生成も可能となります。
    また、BOPF(Business Object Processing Framework)の追加によりデータの参照だけでなく、
    データへの更新(CRUD) も同じCDSというモデルをベースとして作ることが可能になるのです。

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