購買発注伝票

4.3 購買発注伝票

購買発注伝票の登録

次は購買発注伝票の登録について説明します。

  • 購買発注伝票は、購買依頼を参照して登録することができます。
  • すでに登録されている伝票を参照して登録することができます。(例:見積を参照して発注を登録する)
  • 複数の購買依頼を1件の発注にまとめることができます。また、逆に1件の購買依頼を複数の発注に分割して登録することもできます。

上記のイメージ図は、購買発注伝票が前伝票を参照して登録することができることを表しています。
これによって情報がコピーされるため、入力の簡略化ができます。また、多数:1の場合、展開される発注1には明細1に依頼1が、明細2に依頼2が紐づくようになります。

購買発注伝票の構造

次は、購買発注伝票の構造について説明します。

伝票ヘッダ

伝票ヘッダには、伝票全体に有効なデータ(支払条件や納入条件など)および明細に対する初期値が含まれています。

伝票明細

発注伝票の各明細には、明細固有のデータ(発注した品目と数量など)が含まれています。

明細の納入日程行

購買発注明細に指定されている納入品目、または実行サービスの合計数量は、個々の数量とその予定納入日付からなる納入日程行に分割することができます。

購買発注伝票には、ピンク色で表しているヘッダと黄色い枠で表している明細があります。
さらに明細には、緑色の枠で表示した、納入日程行というサブ明細があります。

納入日程行は右側のサンプル例にある通り、50個の商品を6/20に20個、6/22に30個のように
納入日のタイミングで明細を分けるためにあります。

例えば、発注を受けたタイミング(6/20時点)で20個しか納品されない場合は、6/20時点では20個しか入庫できません。
ただし6/22に30個の在庫が補充されることがあらかじめ分かっている場合、6/22に30個の分割明細ができます。

購買発注伝票の事前登録情報

購買発注伝票を作成するにあたって、事前に以下のマスタやカスタマイズの登録・設定が必要です。

  • マスタ
    ・仕入先マスタ(一般データ、会社コードデータ、購買組織データ)
    ・品目マスタ(基本データ、プラントデータ、購買組織データ)
    ・条件マスタ ※任意項目
    ・購買情報マスタ(一般データ、購買組織データ)
    ・勘定コードマスタ(共通データ、勘定コード表データ、会社コードデータ) ※任意項目
  • カスタマイズ
    ・会社コード
    ・購買組織、購買グループ、プラント、保管場所
    ・伝票タイプ(購買発注)

購買発注伝票の承認

企業の規模が大きくなるほど購買依頼と購買発注を異なる部門で担当することがあります。 その場合、発注書等を仕入先に送付する前に発注内容が適切であるか確認することが重要になるので、 購買発注伝票を承認する、という工程が生まれます。

  • 発注内容が適切であるかを確認する
    ・仕入先
    ・発注品目、数量
    ・納期
    ・発注金額
    ・添付資料等
  • 発注ミスを未然に防ぐ
  • 企業の内部統制的観点

購買発注伝票の承認フロー

では、購買発注伝票が承認されるまでの流れについてみていきましょう。

  • 発注登録
    発注担当が購買依頼等に基づいて発注伝票を登録します。
  • 発注承認
    承認担当が発注担当より依頼のあった発注伝票を承認します。承認フローによっては多段階になることもあります。承認ステップの基準は導入企業ごとに異なりますが、例えば、発注金額ある一定の額を超えた場合 2段階、3段階と段階を踏まないと発注が承認されない場合などに用いります。

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