入庫伝票
4.4 入庫伝票
入庫伝票の登録
SAPでは「入庫伝票」を「入出庫伝票」と表されているものの、本資料では発注伝票から入庫のステップを紹介しているため入庫伝票と表現させていただきます。
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購買発注の参照入庫の利点
- 納入が、実際に発注に一致しているかどうかを入庫で確認することができます。
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購買発注のデータが提案されます。(発注品目や数量など)それにより、データ入力および確認
(過剰納入および不足納入の確認)が簡略化されます。 - 購買発注履歴において、当該納入にマークが付けられるため、購買部門での監視が容易になります。
- 仕入先請求書は、発注数量および納入数量と照らして確認されます。
- 入庫は、購買発注価格、または請求価格にもとづいて評価されます。
- 納入日(入庫転記日)が同じであれば、発注伝票が異なっても1つの入庫伝票に集約されます。
イメージ図は、入庫伝票が前伝票(発注)を参照して登録することができることを表しています。
これによって情報がコピーされるため、入力の簡略化ができます。
また、複数:1の場合、展開される入庫1には明細1に発注1が、明細2に発注2が紐づくようになります。
1:複数の場合はその逆の発想になります。
発注3は明細1が6/20に入庫され、明細2が6/22に入庫された場合、別々の入庫2(6/20)、入庫3(6/22)として登録されます。
入庫伝票の構造
次は、入庫伝票の構造について説明します。
入庫伝票ヘッダ
伝票ヘッダのデータは伝票全体に対して有効です。
ヘッダには伝票日付、転記日、ヘッダテキストなどが記載されています。
入庫伝票明細
入庫伝票の各明細には、明細固有のデータが含まれています。
(品目、数量、プラント、保管場所および発注明細情報など)
各入庫伝票には複数の明細を記録することができ、個々の明細を別々に管理することができます。
入庫伝票にも、ヘッダと明細のみがあります。基本的な伝票構造の考え方は発注伝票と同じです。
入出庫伝票の考え方は移動タイプによって用途が様々に変化します。
本資料では発注入庫の考え方を説明しているため、発注明細情報が入庫伝票に付加されますが、
出庫伝票の場合、在庫を外に出すので勘定コードや原価センタなどの指定が必要になってきます。
用途ごとに明細固有のデータが変わることを参考にしてください。
入庫伝票の事前登録情報
入庫伝票を作成するにあたって、事前に以下のマスタやカスタマイズの登録・設定が必要です。
- マスタ
・品目マスタ(基本データ、プラントデータ、購買組織データ(、会計データ))
・条件マスタ ※任意項目
・購買情報マスタ(一般データ、購買組織データ)
・勘定コードマスタ(共通データ、勘定コード表データ、会社コードデータ) ※任意項目
・利益センタ ※任意項目
・原価センタ ※任意項目 -
カスタマイズ
・会社コード