第10章 同じ処理を繰り返そう

10.1 繰り返し処理について

プログラムに何度も同じことを行わせる制御構文を「繰り返し処理(ループ処理)」と言います。繰り返し処理を利用すると、簡単な記述で「何回・何十回・何百回・何千回・何万回…」と行わせたい数だけ、同じ動作をコンピュータに行わせることができます。繰り返し処理はコンピュータが得意とするところで、人間が行う作業量とは比べられないほどの絶大な差があります。
繰り返し処理も条件分岐文に続いて、必ずプログラムで利用されるものなので、本章でその仕組みについて学習していきましょう。

10.1.1 同じ処理を繰り返す

コンピュータはさまざまな処理を行えますが、その能力をもっとも発揮するのは繰り返し処理になります。
例えば、画面に「Hello World!」を10行表示させたい場合、これまで学習した内容だけでは以下のようなソースコードになります。

上記のようなプログラムを実際に書くことはまずありません。10行ならまだしも、例えば100行以上になった場合、記述するだけならコピー&ペーストで簡単に行えますが、大量の同じ処理で埋め尽くされてソースコードが大変なことになってしまいます。
そのような場合に、繰り返し処理を利用すると「短い記述」で、同じ処理を何度も繰り返させることが簡単に行えます。

PHPには以下の繰り返し文が用意されています。

  • for文:決まった回数繰り返したい場合に利用します。
  • foreach文:配列データの数だけ繰り返したい場合に利用します。
  • while文:条件を満たす間繰り返したい場合に利用します。
  • do~while文:最低1回は処理を行い、条件を満たす間繰り返したい場合に利用します。

本章では、決まった回数繰り返す「for文」と、配列データを順番に扱える「foreach文」の解説を行います。while文とdo~while文の2つに関しては、「PHP基礎」で紹介します。

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