第8章 プログラムで計算してみよう
8.2 変数を使って計算をしよう
プログラムは変数の値を使って計算を行うものと言っても過言ではありません。変数に入っているデータを計算で利用できることで、いろいろと変化するデータに応じた処理を行うことができます。
8.2.1 変数を使って計算する仕組み
変数を使って計算するのはとても簡単です。前節で学習した「算術演算子」と「数値」の数値部分を変数に置き換えて利用すれば行えます。また、ここで言う変数には「通常の変数」に加えて、「配列変数」も含まれており、その配列の各要素も計算に利用することができます。
凡例:変数を使って計算を行う
変数の値を利用して計算を行うプログラム
変数に格納された値を使って計算を行い、その計算結果をWebブラウザに表示して確認してみましょう。
ソース・フォルダー: myproj_intro/ch08
パッケージ: useVariavleCalc.php
アクセスURL:http://localhost/myproj_intro/ch08/useVariavleCalc.php
useVariavleCalc.php
解説
まず2、3行目で計算で利用する各変数を用意しています。この変数を利用してこの後、計算を行っていきます。
続いて4行目で先ほど用意した変数の値を利用して割り算を行い、その結果を変数$ansに代入しています。
変数の計算で重要なポイントは、変数の値を計算に使用しても変数の値がなくなったり影響を受けて変化したりしないことです。あくまでも変数の中の値を参照し、その数値をコピーして計算を行うという動作になります。
図 8.2.1: 変数同士の計算結果を代入
12行目では、4行目の割り算で使用した変数の値が、割り算の影響を受けていないことを確認するために画面に表示しています。実行結果を見ても分かるように、最初に設定した値「45」と「9」が正しく表示されています。
13行目では変数を使った計算結果$ansを画面に表示しています。こちらも「45 / 9」の正しい計算結果「5」が表示されていることが実行結果から確認できます。
14行目では$num2の値に1を足した結果を、同じ変数である$num2に代入し直しています。代入し直すという処理を行っているため、当然$num2の値は計算結果で変更されることになります。
図 8.2.2: 計算に使用した変数に計算結果を代入
15行目では$num2の計算結果を画面に表示しています。「9 + 1」の計算結果「10」が$num2に代入されていることが実行結果から確認できます。
続いて配列変数を使った計算のプログラムも見てみましょう。
配列変数の値を利用して計算を行うプログラム
配列変数に格納された値を使って計算を行い、その計算結果をWebブラウザに表示して確認してみましょう。
ソース・フォルダー: myproj_intro/ch08
パッケージ: useArrayCalc.php
アクセスURL:http://localhost/myproj_intro/ch08/useArrayCalc.php
useArrayCalc.php
解説
3行目では6章で利用したarray関数を使って、配列名$numsに3つデータを作成しています。
6行目で配列$numsの各要素の値を利用して足し算を行い、その計算結果を変数$ansへ代入しています。配列変数の各要素も通常の変数と同じように、コピーした値を計算に利用しています。
図 8.2.3: 変数同士の計算結果を代入
14行目で配列変数の各要素を使った計算結果を画面に表示しています。実行結果からも分かるように配列の各要素と計算「1 + 2 + 3」の結果「6」が正しく表示されていることが確認できます。
ポイント
- 通常の変数や配列変数を使って計算が行える。
- 変数を計算に使う場合、値をコピーして使うので変数の値に影響はでない。