第4章 コンストラクタ
4.1 コンストラクタについて
クラスの中にはフィールドとメソッドの他に、コンストラクタと呼ばれるものを定義することができます。本節では、コンストラクタの仕組みについて詳しく説明していきます。
4.1.1 コンストラクタについて詳しく知る
コンストラクタ（constructor：構築者）とは、クラスからオブジェクトを作成した際に、自動的に実行される特殊なメソッドのことで、メンバ変数の初期化などを主に行います。
コンストラクタの特徴
・「__construct」という名前の特殊なメソッド
・戻り値を返すことができない特殊なメソッド
・フィールド変数を初期化する特殊なメソッド
コンストラクタのメリット
コンストラクタを記述すると、オブジェクト作成時に必ず最初に呼び出されて実行されます。この必ず呼ばれる特性を活かしフィールド変数の初期化を行わせることが一般的です。オブジェクト作成時にフィールド変数の値を指定できる、つまりオブジェクト毎に固有の初期値を持たせることが可能になります。
クラスを利用する呼び出し元や他のクラスから見れば、そのクラス内の専用の初期化メソッドを呼び出したり、別途初期化の為の処理を行う必要がなくなります。
コンストラクタの種類
① 引数なしのコンストラクタ
クラス定義内に明示的に、引数無しでコンストラクタを定義します。
② 引数ありのコンストラクタ
クラス定義内に明示的に、引数有りでコンストラクタを定義します。
コンストラクタには上記で示した2つの種類があります。この2種類を上手く利用してクラスを定義していきます。
ポイント・クラスにはオブジェクトを生成する時に、自動で必ず呼び出されるコンストラクタ機能を実装できる。
では次の節でそのコンストラクタを利用するには、どのように行えばよいかを説明していきます。