DHCPリレーエージェント

以上からDHCPの処理の流れにおいて、DHCPクライアントからDHCPサーバへの転送にブロードキャストを使用することがわかりました。

しかしブロードキャストは同一ネットワークの範囲内でしか通信が届きません。

同じプライベートネットワーク(LAN)を、複数のサブネット(ネットワークから小さく分割されたネットワーク)に分割する場合、ルータやL3スイッチでネットワークの範囲を、分割する必要があり、

D H C Pクライアントと、D H C Pサーバーが、異なるサブネットに配置された場合、ブロードキャストは届きません。

ブロードキャストが届かない問題を解決するのが、DHCPリレーエージェントというルータ(またはL3スイッチ)の機能です。

この機能を介して、ルータは、DHCPクライアントから受け取ったブロードキャスト通信を、ルータがユニキャスト通信に変換した上で、もう一方のネットワークにいるDHCPサーバに転送することで、互いに連絡ができるようになります。

またDHCPサーバから受け取る通信はユニキャストですが、この機能を介して、ルータは、

DHCPサーバから受けとったユニキャスト通信を、ブロードキャスト通信に変えて、DHCPクライアントへ転送します。