経路(ルート)の設定方法
経路(ルート)の設定方法
経路の設定方法の分類
ルータは直接接続されているネットワークへの経路情報はルーティングテーブルに記録します。
一方、直接、繋がっていない経路情報については、以下の2つの方法で登録することができます。
- スタティックルーティング
- ダイナミックルーティング
スタティックルーティングとは
概要
スタティックルートとは『ルータの管理者によって手動設定された』宛先ネットワークへの最適な経路(ルート)のことです。
一方、スタティックルーティングは、スタティックルートによって行われた経路選択(ルーティング)のことを意味します。
実現するためには直接、ルータに経路情報を登録します。
特徴
- スタティックルートの情報は他のルータと共有されない
- スタティックルートは管理者が経路ごとに設定する必要があり、手間がかかる
- ダイナミックルートと比べ、動的に登録された経路情報が変わらない(固定な)のでCPUの負荷は小さい
- ネットワークの状況に応じてルートの切り替えができない
スタティックルーティングとは(イメージ図)
1. ルータAの管理者やダイナミックルーティングによって経路情報(ルート)が追加されていない状態
2. 管理者がルータAに手動でネットワーク4への経路情報(スタティックルート)を追加
ダイナミックルーティング
概要
ダイナミックルーティングは『予めルーターに設定されたルーティングプロトコルに従って
動的に(自動で)』行われる経路選択のことです。
ダイナミックルーティングによって決められた経路をダイナミックルートと呼びます。
ダイナミックルートの情報は他のルータと(ルーティングプロトコルを通じて)自動的に共有されるため、
ネットワークの状態に応じて、他のルートに自動で切り替えることができます。
またルートの追加だけでなく、変更を含め動的に行われ、その全てが他のルータに通知します。
実現するためには経路に含まれる各ルータに共通のルーティングプロトコルを設定します。
特徴
- 自動でルートの設定、変更できるため管理コストが低い
- 障害時に自動でルートの切り替えができる
- 経路情報が動的に変わる分、スタティックルートに比べCPUへの負荷が大きい
ダイナミックルーティングとは(イメージ図)
1. ルータAの管理者やダイナミックルーティングによって経路情報(ルート)が追加されていない状態
2. 管理者がルートAにネットワーク2、ネットワーク3に対するルーティングプロトコルを設定する
3. 管理者がルートBにネットワーク3、ネットワーク4に対してルータAと同じルーティングプロトコルを設定する
4. ルーティングプロトコルを設定したことでルートAとルートBの双方が(ルーティングアップデートとして)経路情報について互いに通知します。
5. ルートAとルートBの双方が伝えた経路情報を踏まえ、ルーティングテーブルに経路情報が追加されます。
それぞれの特徴、違いまとめ
以上の内容を踏まえスタティックルーティング、ダイナミックルーティングの特徴を以下の通りにまとめました。