第3章 メールを送信してみよう
3.1 メールが送られる仕組み
この章では、メールが送られる仕組みと、プログラムを使用して実際にメールを送る処理について学習していきます。
3.1.1 サーバーとは
サーバー(Server)とは、何かしらのサービス(Service)を提供するものを指します。例えば、レストランに入ると、ウェイターから接客というサービスを受けたり、ホテルに泊まると、ルームサービスを受けることがあると思いますが、これらのサービスを提供する人や物を、サーバーと呼びます。また、サーバーは、必ずしも人だけを指す言葉ではありません。
ネットワークやコンピュータの世界でも、サービスを提供するコンピュータをサーバーと呼びます。
代表的なサービス、サーバーとしては、
- WEBサイトを閲覧するためのWEBサーバー
- 電子メールを利用するためのメールサーバー
- ファイルの共有サービスを提供するファイルサーバー
などがあります。
3.1.2 メールが送信されるまでの流れを確認しよう
WEBサービスを提供するコンピュータを、サーバーと呼ぶ一方で、サービスを利用する(提供される)コンピュータ(ユーザー)を、クライアント(顧客)と呼びます。
今回はメールサーバーと、メールの送受信がされるまでの流れを確認します。
メールサーバーとは、メールの送受信を実現するためのサーバーです。メールサーバーは、送信(SMTP)サーバーと、受信サーバーの二つに分けることができます。
メールを送信する際、メールは送り手のメールサーバーに届きます。
メールを受け取ったメールサーバーは、宛先のメールサーバーにメールを届けます。
メールを届ける際、メールアドレスの「@マーク」以降のドメイン部分から宛先を特定し、受信者側のメールサーバーにメールを転送する処理が行われています。
郵便を例に説明すると、手紙を最寄りの郵便局(メールサーバー)で配送し、宛先の郵便局(メールサーバー)に手紙を届けるまでの流れが、SMTPになります。
また、メール受信をするためには、メールの受信者が自ら、受信者側のメールサーバーにアクセスことで、受け取ったメールを確認することができます。