MySQLの準備

13.2 MySQLの準備

 WebアプリケーションからJDBCを利用してデータベースにアクセスする場合、前準備としてデータベースの構築やプロジェクトへのJDBCドライバの追加処理が必要です。本節では、まずMySQLデータベースを扱うための準備を行います。

13.2.1 データベースの準備

 本項では、次の節以降で利用するデータベースやテーブル、サンプルデータの作成をします。作成するテーブルの定義は次の表のようになります。

表 13.2.1 : 「account」テーブル

 コマンドプロンプトから次のSQL文を実行して、データベースとテーブルの作成、また、サンプルデータの登録を行なってください。なお、MySQLを利用する場合は、あらかじめXAMPPコントールパネルからMySQLを起動しておく必要があるので注意してください。

【データベース作成用SQL文】
   CREATE DATABASE accountdb;

【テーブル作成用SQL文】
   CREATE TABLE account(
   id VARCHAR(10) PRIMARY KEY,
   name VARCHAR(100),
   email VARCHAR(100),
   authority VARCHAR(20)
   );

【サンプルデータ登録用SQL文】
   INSERT INTO account VALUES('00001','神田','kanda@kanda-it-school.com','管理者');
   INSERT INTO account VALUES('00010','秋葉','akiba@kanda-it-school.com','一般');
   INSERT INTO account VALUES('00020','上野','ueno@kanda-it-school.com','一般');

13.2.2 JDBCドライバの追加

 通常のJavaプログラムとWebアプリケーションでは、JDBCドライバの配置が異なります。通常のJavaプログラムの場合は、プロジェクトの直下にJDBCドライバを配置しましたが、Webアプリケーションではlibフォルダ内にJDBCドライバをコピーし、ビルドパスへ追加します。

1. JDBCドライバの準備
 MySQLのJDBCドライバは当スクールの環境パッケージ内に用意されています。
 以下のフォルダをエクスプローラで開いておきましょう。
 「C:\usr\kis_java_pkg_ver4.8\pleiades\tomcat\6\lib」

図 13.2.1 JDBCドライバ

2. JDBCドライバの設置
 1で開いたエクスプローラ内にあるJDBCドライバをコピーします。

図 13.2.2 JDBCドライバのコピー

 libフォルダ内に貼り付けを行います。
 Webアプリケーションの場合、必ずlibフォルダの直下に配置する必要があるので注意してください。

図 13.2.3 JDBCドライバの貼り付け

3. JDBCドライバのビルドパスへの追加
 プロジェクト内にコピーしたJDBCドライバを、ビルドパスに追加します。
 JDBCドライバを右クリックし、表示された一覧の中から「ビルド・パス」→「ビルド・パスに追加」を選択します。

図 13.2.4 ビルド・パスへの追加

 以下の図のように参照ライブラリー内にJDBCドライバが追加されていれば、JDBCドライバの追加処理は完了です。

図 13.2.5 ビルド・パスへの追加の確認

13.2.3 DTOクラスの作成

 本項では次の節以降で学習するプログラムで利用するDTOクラスを作成します。

アプリケーション構成

① ソース・フォルダ :web_basic/WEB-INF/src
② パッケージ :ch13
③ 名前 :AccountInfo

➢ AccountInfo.java
1package ch13;
2 
3public class AccountInfo {
4 
5    private String id;      //id格納用変数
6    private String name;    //名前格納用変数
7    private String email;   //アドレス格納用変数
8    private String authority;   //権限格納用変数
9 
10    public String getId() {
11        return id;
12    }
13    public void setId(String id) {
14        this.id = id;
15    }
16  
17    public String getName() {
18        return name;
19    }
20    public void setName(String name) {
21        this.name = name;
22    }
23  
24    public String getEmail() {
25        return email;
26    }
27    public void setEmail(String email) {
28        this.email = email;
29    }
30  
31    public String getAuthority() {
32        return authority;
33    }
34    public void setAuthority(String authority) {
35        this.authority = authority;
36    }
37 }

解説
 このDTOクラスは、1人分のアカウント情報(ID、名前、メールアドレス、権限)を格納するフィールド変数とアクセサメソッドが定義されていて、データベースから取得したデータを格納し、受け渡すための役割をします。


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