COマスタの用語説明
5.3. COマスタの用語説明
ここでは、COでよく使われる用語について説明していきます。
作業区
作業区とは、簡単に言うと作業の場所を表します。
製品を完成させるまでの一連の工程を、大きな単位でまとめて管理するためのものです。
作業区に定義されるもの
- 機械、機械グループ
- 生産ライン
- 組立作業区
- 従業員、従業員グループ
作業区の用途
部品表/配合表および作業手順とともに、作業区は生産管理の最も重要なマスタデータに属します。
作業区は、作業手順の作業および作業指図で使用されます。作業手順とは、たとえば、作業手順、保全タスクリスト、品質検査計画、標準ネットワークのことです。作業指図は生産、品質保証、プラント保全、およびネットワークとしてのプロジェクトシステムのために登録されます。
作業区の構成
作業区は、1つのプラントに対して登録され、キーによって識別されます。
作業区のカスタマイジングで定義する作業区カテゴリによって、作業区で更新されるデータが決定されます。
データは、画面および画面グループでテーマごとにグループ化されます。以下のようなものがあります。
- 基本データ
- 割当 (原価センタ、人事管理システム (HR))
- 能力
- 日程計画
- 初期値
- 階層
- 技術データ
※作業区は作業手順に割り当てられるため作業手順の前提作業になります。
作業区マスタでは、簡単に言うと作業場所や使用する機械等を設定します。
作業手順
次は、作業手順についてです。
作業手順とは具体的に、生産品目を製造するための作業手順・作業時間のことです。「レシピ」と言ったりもします。1つの製造品目に対して複数の作業手順も設定可能です。
作業手順の目的
作業手順により、品目 (製品) の生産を計画することができます。つまり、作業手順は製造指図および実行計画のテンプレートとしてだけでなく、原価積上の基盤としても使用します。
作業手順の機能
作業手順では以下について計画します。
- 工程内で実行する作業 (作業ステップ)
- 日付、能力所要量、および原価を決定する基準としての、作業における生産活動
- 工程内の品目用途
- 作業区の用途
- 工程内で実行する品質チェック
作業手順の構成
- ヘッダ
- 順序
- 作業
作業が直列でよい場合は、順序は1つだけでも大丈夫です。代替順序や並列順序を使用する場合は、複数順序設定をする必要があります。
製造バージョン
次は、製造バージョンについてです。
製造バージョンとは、BOMと作業手順の組み合わせです。BOMや作業手順が複数あるような場合に利用し、生産プロセスを網羅することができます。
製造バージョンの使用例
製造バージョンによって、品目の生産または基準生産計画の登録にどの代替BOMがどの作業手順と一緒に使用されるかが決定されます。1つの品目・プラントに対して、有効期間やロットサイズ範囲の異なる複数の製造バージョンを持つことができます。
製造バージョンの構成
製造バージョンは以下のデータで構成されています。
- 生産する品目に関する詳細 (たとえば、品目コードおよび品目が保存される保管場所)
-
製造バージョンに関する一般データ。これには、以下が含まれます。
製造バージョンのキー、ロットサイズ範囲、および有効期間
製造バージョンがロックされているかどうかの情報
最新の整合性チェックの日付
製造バージョンへの作業手順の割当