カプセル化、非カプセル化について
カプセル化、非カプセル化について
カプセル化とは
各層の内容を適用せるためのもの
コンピュータからコンピュータへデータを送る際、電気信号としてデータを送り出します。
OSI参照モデルやTCP/IPのようなプロトコルスタックで定義した決まり事を適用させるために、
各層で扱う情報を、データに含めた上で、電気信号として、送り出す必要があります。
データに、このような情報を含める作業が、カプセル化になります。
ヘッダとトレーラについて
送るデータに付与したい各層の制御情報を「ヘッダ」と呼び、またエラーチェック用の情報を「トレーラ」と呼びます(※トレーラはデータリンク層のみです)。
このデータを送り出す際にヘッダとトレーラを付与している処理を「カプセル化」と呼びます。
ヘッダとトレーラが付与される順番
データを送り出す過程で、送信データはOSI参照モデルの高いレイヤ(7層目)から、低いレイヤ(1層目)の順にカプセル化され、最後、レイヤ1で電気信号として送り出されます。
非カプセル化とは
ヘッダ、トレーラを外す作業である
一方、データを受信する際には、電気信号としてコンピュータにデータが到達します。
電気信号として受け取ったデータは、最終的にはユーザーが正しくアプリケーション上で(音声や画像データなど)データとして認知できるよう、処理する必要があります。
そのためには受け取った電気信号を送り出す前の形式に戻す必要がありますが、
各層の情報を含む、ヘッダやトレーラなどの情報が含まれており、これらは受け手のユーザが、直接、アプリケーションで見るべき、情報ではありません。
元のデータのに戻すために、カプセル化で付与したヘッダ、トレーラ情報を、外していき、この作業を「非カプセル化」と呼びます。
非カプセル化は低い層(レイヤ1)から高い層(レイヤ7)に向けて行います。
各層のPDU(データ)について
各層のデータの呼び名
カプセル化によって、各階層のヘッダやトレーラの情報が付与されたデータには呼び方があり、
各層におけるデータの単位を「PDU(Protocol Data Unit)」と呼びます。
またレイヤ1のPDUは電気信号になります。
各層のデータの役割について
PDUの中でもレイヤ2、レイヤ3のPDUが重要です。
レイヤ2、レイヤ3のヘッダ(フレームとヘッダ)について簡単に説明すると、以下の通りです
- レイヤ2のヘッダ:次のノード(機器)へデータが到達するために必要な情報
- レイヤ3のヘッダ:宛先まで迷わずデータが届くために必要な情報
※フレームについて第4章、パケットについては第6章、セグメントについては第7章で後述します。