PPで使われるマスタ
5.2 PPで使われるマスタ
2. PPで使われるマスタ
PPで使われるマスタデータの種類には、以下のようなものがあります。
品目マスタ
製造する品目の品目コードや名称を初め、サイズ・数量単位などの品目に関連するあらゆる情報を管理します。
SAPのロジスティクスを使うにあたって非常に重要なマスタです。
品目コードなどのデータは販売、発注、製造の業務を行うために必ず必要なものになるため、SD、MM等のモジュールでも必須的に扱われるデータです。
生産品目の場合、MRPビュー、作業計画ビューの設定が必要です。
MRPビュー、作業計画ビューには、1つの品目でもプラントごとに設定していきます。
1つの品目を複数のプラントで生産する際には、それぞれのプラント単位で設定する必要があります。
BOM(Bill Of Material:部品表)マスタ
生産に使用する材料、半製品および構成情報を登録します。
Aという完成品を生産する時の構成として、B、C、Dという部品がいくら必要かを登録するイメージです。
作業区マスタ
作業場所や製造機器の生産能力、作業時間を入力する品目を登録します。
作業区は、現実の製造現場における個々の作業場所や製造機械に対応して登録します。
例えばパンを製造する現場では、パンの生地を作る「こね機」とパンを焼く「オーブン」を作業区として登録することができます。
作業手順マスタ
生産品を製造するのにどのような作業が必要か、それぞれの作業ごとにかかる時間を登録します。
生産計画で能力所要量を計算するための基準になります。
製造バージョンマスタ
BOMマスタと作業手順マスタの組み合わせ情報を登録するマスタで、BOM、作業手順をどの組み合わせで使用するかを登録します。
たとえBOM、作業手順が1種類しかない場合でも、必ず製造バージョンで組み合わせを登録する必要がありますので、参考までに覚えていただければと思います。
すべてのマスタを必須的に使うのではなく、必要なものだけを使うことになります。
念のため各内容に目を通していただければと思います。
PPで使われる各マスタで出てくる、「作業区」、「作業手順」「製造バージョン」という用語について、次のページからもっと詳しく理解していきましょう。