SDで使われるマスタ
5.2 SDで使われるマスタ
2. SDで使われるマスタ
SDで使われるマスタデータの種類には、以下のようなものがあります。
得意先マスタ
販売活動に登録する全ての取引に関する情報を定義するマスタです。
販売を行う際に、得意先名称、出荷先情報、支払条件などの取引先の情報を定義します。
受注伝票を登録する際に、どこから注文があったのかという情報を、この得意先マスタで管理することになります。
品目マスタ
品目コードや名称を初め、サイズ・数量単位などの品目に関連するあらゆる情報を管理します。
SAPのロジスティクスを使うにあたって非常に重要なマスタです。
品目コードなどのデータは販売、発注、製造等の業務を行うために必ず必要なものになるため、MM、PP等のモジュールでも必須的に扱われるデータです。
補足ですが、この品目マスタが物理的なものだけではなく、サービスについても品目として登録することができることを覚えておきましょう。
条件(価格)マスタ
次の条件マスタでは、販売における全価格要素を定義します。
価格マスタと呼ばれている通り、提供する際の基本販売価格、値引き、運賃や税に対する追加料金を登録するマスタになります。
SAPでいう「条件マスタ」とは、「価格マスタ」を示していることを覚えておきましょう。
これはSDだけではなく、MMなどのモジュールでも同様です。
得意先品目マスタ
得意先が利用する品目コードを指定して受注入力を行う際に使用するマスタです。
与信管理マスタ
得意先に対して与信チェックを行うかを判断するマスタです。
なお、与信とは、得意先の会社の財務状況を元に、取引上信頼できる相手かを確認することです。
品目変換マスタ
受注を受けた品目を自動で異なるSAP品目マスタコードに変換するマスタです。
品目制限マスタ
得意先が購入できる品目・できない品目を制御したい時に使用するマスタです。
すべてのマスタを必須的に使うのではなく、必要なものだけを使うことになります。
本テキストでは「得意先マスタ」、「品目マスタ」、「条件マスタ」を中心に説明していきますが、念のため各項目の内容についても目を通していただければと思います。