MIMEタイプの違いによる出力の違いを確認しよう
5.2 MIMEタイプの違いによる出力の違いを確認しよう
ここではMIMEタイプの設定による出力の違いを確認します。同じ処理を行うプログラムを2つ作成し、片方のMIMEタイプを「text/plain」、もう片方のMIMEタイプを「text/html」と指定して、出力結果の違いを確認してみましょう。
MIMEタイプをtext/plainとしてメッセージを表示するプログラム
MIMEタイプに「text/plain」と設定することでプレーンテキスト(単純なテキスト)を表示するプログラムです。
実行結果

アプリケーション構成

➢ MimeTypeServlet1.java① ソース・フォルダ :web_basic/src/main/java
② パッケージ :ch05
③ 名前 :MimeTypeServlet1
④ スーパークラス :jakarta.servlet.http.HttpServlet
⑤ アクセスURL :http://localhost:8080/web_basic/MimeTypeServlet1
package ch05;
import java.io.IOException;
import java.io.PrintWriter;
import jakarta.servlet.ServletException;
import jakarta.servlet.annotation.WebServlet;
import jakarta.servlet.http.HttpServlet;
import jakarta.servlet.http.HttpServletRequest;
import jakarta.servlet.http.HttpServletResponse;
@WebServlet("/MimeTypeServlet1")
public class MimeTypeServlet1 extends HttpServlet {
public void doGet(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response)
throws ServletException, IOException {
//画面の出力
response.setContentType("text/plain; charset=UTF-8");
PrintWriter out = response.getWriter();
out.println("MIMEタイプによる");
out.println("出力の違いを");
out.println("確認しましょう");
}
}
解説
18行目ではMIMEタイプを「text/plain」と設定してコンテンツタイプを指定しています。
20行目から22行目で文字列を出力しています。
このプログラムではコンテンツタイプのMIMEタイプを「text/plain」と設定しているため、1行1行が出力されたそのままの状態で表示されます。そのため、3つの文が改行され、分かれた状態となって表示されます。
このように、先程、ProjectFilterを使ってweb_basicプロジェクト内のMIMEタイプをtext/htmlにしましたが、今回のように各ファイル内で再設定した場合は、各ファイル内の設定が優先されます。
MIMEタイプをtext/htmlとしてメッセージを表示するプログラム
コンテンツタイプに「text/html」と設定しHTML形式でメッセージを表示するプログラムです。MIMEタイプの「text/plain」と「text/html」の出力の違いについて確認してみましょう。
実行結果

アプリケーション構成

➢ MimeTypeServlet2.java① ソース・フォルダ :web_basic/src/main/java
② パッケージ :ch05
③ 名前 :MimeTypeServlet2
④ スーパークラス :jakarta.servlet.http.HttpServlet
⑤ アクセスURL :http://localhost:8080/web_basic/MimeTypeServlet2
package ch05;
import java.io.IOException;
import java.io.PrintWriter;
import jakarta.servlet.ServletException;
import jakarta.servlet.annotation.WebServlet;
import jakarta.servlet.http.HttpServlet;
import jakarta.servlet.http.HttpServletRequest;
import jakarta.servlet.http.HttpServletResponse;
@WebServlet("/MimeTypeServlet2")
public class MimeTypeServlet2 extends HttpServlet {
public void doGet(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response)
throws ServletException, IOException {
//画面の出力
response.setContentType("text/html; charset=UTF-8");
PrintWriter out = response.getWriter();
out.println("MIMEタイプによる");
out.println("出力の違いを");
out.println("確認しましょう");
}
}
解説
MIMEタイプを「text/plain」と設定したプログラムと違い、3つの文字が1行で表示されています。
これは、18行目でMIMEタイプを「text/html」と設定してコンテンツタイプを指定しているためです。
MIMEタイプを「text/html」と設定した場合、ブラウザがHTML形式の文書であると認識します。HTMLでは<BR>タグが無いと改行されないため、このプログラムでは3つの文字が1行で表示されているのです。
このように、同じ処理が書かれたプログラムでも、MIMEタイプの設定によって、ブラウザ側の動きが変わることに注意しましょう。